映画『蜩ノ記(ひぐらしのき)』を観ました。

今年の2月に葉室麟さんの小説『蜩ノ記』について書きましたが、いよいよ映画『蜩ノ記』が公開されたのでさっそく観てきました。

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定まった「死」の日に向かって誠実に生きるという重い緊張感を、繰り返し映し出される美しい日本の原風景が和らげてくれます。

全編に、“過ぎる”のではないかと思われるほどの独特の「重さ」がありますが、これは意識的に狙ったものでしょう。

音楽は適度に抑えられ、台詞はもちろんのこと、衣擦れ、足音、食器を置く音といった生活音が強調されています。その背後に効果的に配置される、鳥や虫や風の音などの自然音。

それらによって、息詰まるような緊張感と、清廉な静けさが伝わってきます。

小泉監督は黒沢組の出身ということで、このような演出もその表れなのでしょう。結果として、原作の“雰囲気”を実に巧く再現しているように感じました。

ただ、ナレーションがなく、「台詞劇」の様相を呈しているため、細かい設定は原作を読んでいる人でなければわかりにくいかもしれません。

主人公・戸田秋谷は、罪人として「死」の日が定まっていたわけですが、考えてみれば、すべての人は同じように「その日」を迎えるはずです。数十年後かもしれないし、明日かもしれない。

そのときに、ラストシーンの秋谷のように、潔い足取りで「死」に向かうことができるだろうか。いやその日までの日々を名誉や生にしがみつくことなく誠実に生きることができるだろうか。

そのような原作に提示されたテーマを考えると、「重さ」を緩和しないこの描き方で良かったのだろうと思わされます。

それにしても岡田くん、カッコ良すぎます(笑)

そして、役所さん、名優です。

堀北真希ちゃん、かわいいです(照)

観終わって、もう一度、原作を読みたくなりました。

葉室さん、小泉さん、素晴らしい作品をありがとう。

映画『蜩ノ記』公式サイト

 

【今日の一句】

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最後まで 盛り上がったし 良しとせにゃ

ふぅ、気持ちが落ち着いたらまた書きます。

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映画『蜩ノ記(ひぐらしのき)』を観ました。」への6件のフィードバック

  1. 観られましたか。
    あの映画は原作を読んでいないと分かりずらいと思います。
    上映中に寝ている人もいるようですがおそらく読んでいない人でしょう。
    読んでいればもったいなくて寝ないでしょう。

    岡田准一 武道の師範だけあってサマになっていましたね。

    堀北真希ー 父親の切腹を知りながら日常の生活を送る、哀しげな表情が秀逸でした。
             薫役は武井咲がいいなどと言っていた自分を恥じ入ります。ゴメンナサイ。
             堀北を大好きなハムリン先生が彼女と一緒に写真を撮ったときの緊張した顔が浮かびました

    役所広司ー ラストシーンで振り向くところは泣かせます。

    原作と映画は似ていても異なもの、いろんなご意見もあるようですが、私の中では心に残る映画でした。

    • ひろ様
      やっぱりわかりづらいでしょうね。前半は展開にちょっと無理があったようにも思います。
      岡田君の太刀さばき、ほんと素晴らしかったです。それ以前にあの顔で睨まれたら、見とれてしまって戦いになりませんよ(笑)
      武井咲も良さそうですね。僕は石原さとみとか好きですけどね。(あ、映画と関係ないか!)
      寺島しのぶも、さすがの存在感でしたね。
      記事にも書いたように、かなり「重さ」を感じる作りでしたが、それで良いのだと思いました。原作にあるミステリアスな雰囲気がもっと出ていれば、さらに良かったように思います。

  2. 了解しました。ご意見ごもっともだと思います。
    次の映像化は映画は待たされるのでテレビ時代劇でどうでしょうか。
    「蛍草」「川あかり」なんかピッタリだと思います。
    「蛍草」の主人公 菜々には剛力彩芽か武井咲でいきましょうか。又、外れるかな。

    • ひろ様
      おお、「川あかり」は読みかけて止まってました。「蛍草」も読んでみなきゃいけませんね。
      剛力、武井、となんだか好みがはっきりしてますね(笑)
      上戸彩じゃだめですか?(照)

  3. 上戸彩ではだめです。
    「蛍草」の主人公 菜々は16歳、20歳前後の女優でしょう。
    天然で明るく誰からも好かれる菜々、10歳若ければ綾瀬はるかで決まりなのですが。
    ラストシーンは子を持つ親なら泣けます。
    葉室作品としては異色の作品です。

    • ひろ様
      これまたはっきりしたダメ出し、ありがとうございます(笑)
      綾瀬はるかなら、広島人として嬉しいんですけどね。
      ほぉ、親心が描かれているのですね。さっそく取り寄せてみませう!

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