誰が儲かるのか

『死の商人』(岡倉古志郎/新日本新書)

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患者さんから「古典的名著」と貸していただいた本。

1962年(昭和37年)に出版された版の復刻版です。

「死の商人」とは、要するに軍需産業でボロ儲けする人物・企業のこと。悲しいかな、もっとも大きなお金が動き、世の中を変えていくのは「戦争」で、軍需産業の振興が資本主義の発展と不可分の関係にあることは疑いないでしょう。

本書では、第一次・第二次世界大戦といった近現代の戦争で儲けまくった代表的「死の商人」たちを紹介しています。

本書によると、「死の商人」の特徴は、

一、祖国というものがあるようでない

二、祖国はないが、「死の商人」同士には緊密な結縁関係が存在する

三、彼等にとっての最大の敵は、本当の意味の平和

四、彼等は、これまでのところ、「不死身」

といった点にあるといいます。(本書「第Ⅶ章・恐竜は死滅させられるか」より)

半世紀以上前の本であるにもかかわらず、まるでいまの国内情勢を見て書かれたかのような箇所が随所にあり、驚きます。

<彼等が内心でたえず要求している「戦争」は、彼等の論理では、まさに「平和」そのものからみちびき出される。(中略)かれらが、好んで用いる論理は、「平和は戦争準備によってのみ確保される」、「安全保障は武力のうらづけなしにはありえない」というのである。この論理は、第一次、第二次世界大戦前にも好んで用いられたし、現在では「力による平和」、「軍縮のための軍縮」などの新装をこらして再登場している。>(180~181頁)

ここに書かれている「死の商人」たちの「論理」は、まさに昨今声高に主張されている論理そのものじゃないですか。それが第一次・第二次世界大戦前にも好んで用いられたというのですから・・・。

本を貸してくださった方は、「誰が儲かるのかという点に注意すると、問題が見えてくる」とおっしゃいます。肝に銘じておきたいと思います。

【今日の一句】

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軍事力 それってほんとに 抑止力?

首相のお気に入りの言葉のようですが。

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