『激突の時代』

『激突の時代 「人間の眼」VS.「国家の眼」』(品川正治/新日本出版社)

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オーバーに聞こえるかもしれませんが、世の中について、これからの日本について、否が応でも考えざるを得ません。

ボクにとってその最大の動機は、「子どもたちに怖い世の中を経験して欲しくない」という一点です。

その意味でも、この本を読めたことは“益”だと思います。

著者は、第二次大戦時に中国で戦線を経験し、戦後は保険業界の第一線で活躍され、後年は憲法9条の問題や、日米関係、沖縄問題、経済問題などについて講演を繰り返し、昨夏他界されるまで精力的に駆け回られた方です。

この本もその講演をまとめたもの。

経済人として先頭を走って来られた方だからこそ見えるさまざまな問題を、実にわかりやすくお話されています。

言葉の端々に、「いまだからこそ言っておかねばならない」と言わんばかりの迫力を感じます。

一部ご紹介します。

<「グローバリズム」を経済用語のように使っていますが、これはそうではありません。アメリカの「戦略用語」です。一〇〇パーセント、アメリカの「戦略用語」なのです。「アメリカが勝つために」が目的になっているのに、そのように認めたがらないで、この戦略に乗ってしまっている。ここで言う「グローバリズム」とは、「アメリカ型の経済システム」=「アメリカが勝つための戦略用語」であることを忘れてはいけません。>(65頁)

この「国際化」という観点のお話では、次のような論述もありました。

<交通がこれだけ発展すれば、国内だけでなく世界が舞台となります。経済でも世界と交流することが大事になります。けれども、その時に大事になるのは、交流することで、アフリカならアフリカ、アジアならアジア、ヨーロッパならヨーロッパの人々の生活を向上させることに役立つ、「実のある経済」が重要になるのであって、「儲け」という人間社会にとっては極めて「特異なもの」のためではありません。企業さえ儲かればよいというような「構造改革論者」の考え方、基準というのは、長い人間の生活の歴史から見るだけに止まらず、資本主義という歴史から見ても、極めて異常なものです。

人間の生活を維持し、質的に豊かにしてゆくことを考えれば、つまり「『人間の眼』で経済を見る」ことをすれば、必要以上に儲けることはないし、「国際競争力」だと言って自分一人だけが勝ち抜けるというようなことが、大事な価値観にならないでしょう。「成長」とか「国際競争力」という言葉を政策の中心に据えることは、基本的に間違っているのです。>(221-222頁)

憲法9条に対する見方や、マスコミ論なども、示唆に富んでいます。お勧めの一冊です。

【今日の一句】

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熱中症 曇り空こそ 要注意

つい油断しがちです。

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